ホーム > 今日の献立を、センタク。 > vol.02 夏はネバネバで乗り切ろう

食の歳時記 〜今、その食材が体に良い理由〜

昔から日本では節気に応じて、体調管理を考え、旬の食材を食べることで心と体を健やかに整えてきました。四季を通じて店先に並んでいることの多い季節の食材ですが、旬の時期だからこそ比較的安価で手に入り、美味しくて、何より、“今”それを食べる理由があるのです。

vol.2

夏はネバネバで乗り切ろう

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暑さ厳しい夏は冷たいものの取り過ぎで、
消化器官も弱りがち。
食欲も減退するこの時期を乗り切る知恵は、
世界の暑い地域をルーツに持つ野菜たちに学ぶのが
良さそうです。

暑い国からやってきたネバネバ野菜

エジプトをはじめとするアフリカや、インド、タイやインドネシアなどの東南アジア、いずれも灼熱の国々です。これらの地域を原産地とする野菜には、普段から私たちの食卓に馴染みのある顔ぶれがたくさんあります。ナスやスイカ、空豆など日本の夏にお馴染みの食材もこれらの国々が原産と言われています。
暑くなってくると美味しい夏野菜のうち、モロヘイヤ、オクラ、つるむらさき、金時草(きんじそう)などは、ネバネバとしたぬめりがあることが特徴です。このネバネバの主な成分は、ムチンと呼ばれる粘性物質。ヒトの気道や消化管等、さまざまな部位にムチンは存在し、粘膜を守るバリアーとして働くのです。
また、ムチンにはたんぱく質を分解する酵素が含まれ、消化を助けます。
夏バテで弱った体には、なんともうれしい食材です。

エジプトのモロヘイヤのスープ、「ムルキーヤ」

モロヘイヤが盛んに食べられているエジプトでは、細かく刻んでスープにするムルキーヤという料理がポピュラーです。ムルキーヤはアラブ語で”王様のもの”という意味。どんな薬を飲んでも治らなかった王様の難病が、このスープを飲んだら治った、といった逸話が残っています。
モロヘイヤのとろりとしたスープは食欲のない時に喉越しがよく、カルシウムや鉄分などのミネラルも豊富で、まさに夏向けのメニューなのです。
エチオピアが原産地とされるオクラは、ほぼ一年中スーパーなどに並んでいて日本でもお馴染みですが、旬は6~9月の夏野菜です。ネバネバ成分のムチンのほか、食物繊維のペクチンや、体内の余分な塩分を排出するカリウムも多く含んでいます。

抗酸化作用のあるつるむらさきと金時草

東南アジアが原産のつるむらさきも茹でるとねばりが出て、おひたしや天ぷら、みそ汁の具など、汎用性の高いネバネバ野菜です。カルシウム、ビタミンA、Cが豊富で、夏の日焼けによるしわやたるみを防ぐ抗酸化作用が期待できます。
金時草も東南アジアが原産とされていますが、古くから熊本県や石川県で栽培され、水前寺菜とも呼ばれています。現在は石川県で”加賀野菜”のひとつとして多く栽培されています。ムチンはもちろん、ミネラルもたっぷり含み、葉の裏の赤い色はアントシアニンと呼ばれる抗酸化物質です。
夏場、熱中症などで引き起こされる脱水症状は、水分不足だけではなく、ミネラルの欠乏も大きな要因です。この夏はネバネバ野菜でミネラルを補い、粘膜強化で食欲を保って乗り切りましょう。
ネバネバ成分のある夏の食材

モロヘイヤ/旬6~9月 オクラ/旬6~9月 つるむらさき/旬6~10月 金時草/旬7~9月

ネバネバ成分のある夏の食材を使ったレシピ

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